映画『Mr.タスク』ハーレイ・ジョエル・オスメント インタビュー 「“セイウチ”じゃなかったらこの映画の怖さはなかった」
夢を叶えることは素敵なことですが、その夢によっちゃあとんでもなく恐ろしいことでもあるわけで。そんな恐ろしい夢を叶えちゃった系映画『Mr.タスク』が7月18日より公開となっています。
ゲスな話で人気を集めるポッドキャストを運営する主人公ウォレスが、取材先のカナダで出会ったのは“セイウチ”に異様な愛情を持つ老人ハワード・ハウ。興味本位で彼の家を訪れたばかりに、ウォレスは老人に監禁され、セイウチへと改造されることとなってしまったのです――。
ウォレスがウォルラス(セイウチ)になっちゃうという突飛なストーリーもさることながら、今作は主演にジャスティン・ロング、彼とポッドキャストを運営する友人役にハーレイ・ジョエル・オスメント、イカれた老人役にマイケル・パークス、老人を追う探偵役にジョニー・デップが出演するというやけに豪華なキャスティングにも注目が集まりました。
今回、行方不明になった主人公ウォレスを捜索する友人を演じ、クレイジーな今作のなかでとってもピュアな魅力を醸し出していたハーレイ・ジョエル・オスメントさんが来日。インタビューを行うことができましたのでぜひご覧ください。
ハーレイ・ジョエル・オスメント インタビュー
――この映画のオファーが来たときはどう思いましたか?
ハーレイ:「この映画にでてくれないか」とオファーのメールを貰ったんだけど、出演者に名を連ねていたのはジョニー・デップ、マイケル・パークス、ジャスティン・ロング……すごくエキサイティングなキャスティングだと思ったよ! それに、この作品はストーリーができあがる工程もおもしろくて、インターネットのポッドキャストからアイデアがうまれて、『twitter』の投票でストーリーができあがっていったんだ。ケヴィン・スミス監督の映画ではかなりユニークな作品の作り方だったと思うよ。
――人間をセイウチに変えるというクレイジーなアイデアについてはどう思いましたか?
ハーレイ:これはね、結局嘘だって分かったんだけど、「一日に2時間セイウチの格好をしてくれたらタダで部屋を貸します」っていう広告があったんだって! 監督がポッドキャストで相方とその話をネタにしていて、映画化が決まったんだ。僕が思うに、“セイウチになる”っていうこと自体が、すごく可笑しいんだけど気味が悪いよね。これが、セイウチじゃなくてほかの動物だったら、そんな恐ろしさはなかったと思うんだ。
――作品ではジャスティン・ロングが見事セイウチにされてしまうわけですけれど、彼のセイウチ姿はいかがでしたか?
ハーレイ:いやあ~、怖かったよね(笑)! あのセイウチのコスチュームに入っているのはとっても大変で、ボールの上にひざまずくような姿勢をずっとしていなきゃいけないんだ。ジャスティンが撮影中ずっとそれをやっていたということにも注目して観てほしいね。
――ジョニー・デップはストーリーの後半から出てくるにもかかわらず、場をさらうような演技をしていましたが、共演していかがでしたか?
ハーレイ:すごくエキサイティングだったね! 監督はきっとデップを想定してあのキャラクターを宛書きしたんだと思うんだけど、彼特有の稀有なキャラクターをそばで見られるのはとっても刺激的な体験だったよ。
――この映画には続編があると聞いたのですが?
ハーレイ:ある種の続編といっていいと思うんだけど、コンビニ店員役の2人(リリー・ローズ・メロディ・デップと、ケヴィン・スミス監督の娘)が主演になっているんだ。でもこれはホラー要素はそこまでなくて、ホラーやバイオレンスのシーンもあるんだけど、色んなジャンルのミックスだね。『Mr.タスク』よりももっと複雑な筋書きで、僕は1940年代のカナダにいた悪役というキャラクターで出ているよ。ジョニー・デップは今作と同じ、探偵のギー・ラポワンテ役で出ているよ! すっごく面白いから日本でも公開してほしいね。
――ジャスティン・ロングと共演しているポッドキャストシーンは、話している内容はとってもゲスなんだけれど、とっても楽しそうでした。
ハーレイ:実はジャスティンとは撮影当日に会って、その日にもうポッドキャストのシーンを撮影しなくちゃならなかったんだけど、長年の友だち同士という役柄でね。でもジャスティンはとっても楽しい奴で、あっという間にそんな雰囲気をつくることができたんだよ。
――撮影中の印象的なエピソードってありますか?
ハーレイ:まずは監督の撮り方だね! 監督のやり方ってとっても特徴的で、撮りながらどんどん編集していっちゃうんだ。だから撮影中のランチタイムに編集したものをどんどん見せてくれたりする。それがとっても印象的だった。あとは、セイウチを追って銃で撃ちまくるというシーンだね(笑)。あれがとっても楽しかった!
――映画には「人間をセイウチにしたい」という夢を持つクレイジーな老人が登場しましたが、ハーレイさんの夢ってなんでしょうか?
ハーレイ:映画を撮るというのが今の僕の夢だね! でも役者として演技をすることも、毎回色んな形で夢が叶うということだから、とても楽しいよ。
――今作の見どころを是非教えてください。
ハーレイ:最初はコメディから始まって、スリルのあるシーンになって、恐ろしい展開になっていく。そういった色んな要素がミックスされているところがこの作品の魅力だと思うんだ。それを是非楽しんでほしいね!
――本日はありがとうございました!
映画『Mr.タスク』は7月18日(土)より新宿シネマカリテ、渋谷シネクイント(レイト)ほかにて公開。連休中のご予定に、是非お楽しみあれ。
映画『Mr.タスク』
配給:武蔵野エンタテインメント
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